RI Witness  ARTセキュリティマネジメントシステム

2007年以来、RI WitnessはIVFの現場で懸念されている人為的なミスの発生の防止や作業管理等の効率化に貢献してきました。RI Witnessを導入することで、労働力の省力化ができ、効率的な作業が可能になるため、経費削減にも繋がります。大規模施設にとって、RI Witnessは多くのスタッフの多岐にわたる業務管理、大量データの管理および外部監査対策にも利用されています。また小規模施設では、作業の信頼性を増し、負担を減らすことができます、例えば、培養士が一人だけで作業をしている時でさえ、患者さまの1サイクルにおいて何が起きているのかを確認することができます。

RI Witnessはストレスを軽減し、IVFにおける日々の作業を管理し、常に安全かつ安心に作業できる環境の提供を可能にします。

RI Witnessの特徴

RFIDタグを用いたセキュリティ/トレーサビリティシステム

RI Witnessとは、ICチップが埋め込まれたRFIDを用
いて「誰が何を どこで いつ行ったか」というプ
ロセスを管理できるシステムです。日常的に臨床の
現場で管理されるトレーサビリティーを一元管理
することが可能です。また、
誤ったサンプルを扱う際に警告を発するなど、
サンプルの取り違え等も防ぐことが可能です。

RFIDタグを用いたセキュリティ/トレーサビリティシステム

  • 形状に合わせたタグ形式
  • 患者および操作者のIDを登録管理
  • ワークエリア毎に適した読み取り装置
  • サンプル取り違えミス等を防止
  • 管理モニターで一元管理
  • 常に最新のモジュールを提供
  • 規模および使用量に合わせた価格体系
  • 日本語対応

RI Witnessの必要性とは

もし、取り違えてしまったら?

多くの培養士が抱えている心配事であり、時として、メディアでも報じられ、非常に多くの影響を
家族だけでなく、培養士、そのラボ、そのコミュニティーにまで及ぶIVFにおける取り間違いを
主とする作業ミス。RI Witnessはこのリスクを低減するように設計されています。
常にモニタリングすることで、繰り返しの仕事の中で生じるヒューマンエラー(人為的ミス)
を減らします。他のモニタリングプロトコールと比較すると、面倒が少なく、受精卵が
インキュベーターの外に出ている時間を減らします。
既に使用しているユーザーからのフィードバックとして、「RI Witnessの導入で、
ラボの仕事が簡潔になり、時間を有効利用できるようになった。」という声があります。
RI Witnessは多くの仕事に対応するのでラボのスタッフを他の仕事に従事させることが可能であり、
結果、ラボ全体が効率化されるのです。また、RI Witnessは品質マネジメントシステムとしても
利用することができます。ラボの決まった業務をシステムに適用し、ラボのスタッフの
パフォーマンスをモニタリング、監査にも対応します。
RI Witnessの導入は、クリニックに安全と安心、患者第一の環境を提供しながら、
多くの利点をもたらします。

どのように機能するのでしょうか?

RFID とバーコードの比較

RI Witnessはバーコードではなく、RFIDテクノロジーを利用しています。この技術によって、IVFの全過程を常にセーフガードしているのです。RI Witnessだけが、IVFの操作を途中中断することなしに全ての過程をモニターすることができます。

同時に複数のタグをスキャン可能

RFID
リーダーの範囲内であれば、全てのサンプルのスキャンが可能です。

バーコードシステムの場合

赤外線のあるサンプルしかスキャンできません。

24時間自動で稼働します

RFID
システムが培養状況を記録しているため、各作業プロセス時間になると、自動で案内されます。

バーコードシステムの場合

プロセス管理はなされないため、自身で管理する必要があります。

何か問題が起きる前に警告します

RFID

作業エリアにリーダーがあるため、自動で問題を検出可能です。

バーコードシステムの場合

スキャン自体を忘れてしまうと問題が露出せずに操作が進みます。

RFIDの安全性とRI Witness

ラボにおける環境がARTに至適化されていることが重要です。妥協の余地はありません。それゆえに、受精卵やヒトに悪い影響を与えないテクノロジーを使用しているのです。

安全性試験

独立したテストセンターとして、ベルギーのLiège,大学で、実際に胚と配偶子を使ってのRFIDの安全性を証明する包括的な試験を実施しました

試験条件:

  • リーダーの出力を10倍
  • IVF周期より70倍の時間に相当するRFID環境に胚を置く
  • 試験ではIVFラボの700倍に相当する総暴露量

結果

  • コントロールと変わらないマウス胚の成長
  • コントロールと変わらない出生率
  • 正常に生まれた2世代目のメス犬の正常な生殖

RFID

日々、近代技術によって生まれた無線周波に囲まれています。
それにより考えられる影響は、その頻度やエネルギーに依存しますが、細胞や組織に及びます。

ファクト:

  • RI Witness RFIDタグは、リーダーやインキュベーター外では 電波を発したり受けたりしない。
  • タグは自己発電機能があるわけではなく、RI Witnessのリーダーの1-5cmの範囲内でのみ機能する。
  • 胚や配偶子は短時間しかラジオ波に暴露されない。

統計結果

あるクリニックで4年にわたり統計を取り、RI Witness導入の前と後で10,000以上の出 生を分析した。この分析結果からは、この導入前後で出生数や奇形率に変化はなかった。

認証

このembryology heated platesはCE認証(GB98/13044)を取得している医療機器で、FDAでも認証されています。

同時にリーダーは安定した温度環境も提供可能です。

また、タグとラベルは、バッチテストでは胚のステージでMEA テストでの>80%生存率を確認しています。

認められた認証システム

10年にわたり、電子管理システム (EWS)が広く臨床使用されてきたおかげで、多数のポスター発表や論文上でRI Witnessに関して議論されてきました。

ヒューマンエラー(人為的ミス)のリスク

電子取間違防止システムではなく人によるダブルチェックによって安全性の担保をされているラボでのミスマッチのリスクとは何でしょうか?

RI Witnessの導入で、多数のラボがヒューマンエラーの実態を知るためにデータを分析しました。その分析結果では、最大0.11%1のミスマッチが確認されました。真のミスマッチは、IDチェックや他のミスのような管理的なミスは、含まれていません。これはIVFラボにおいて検証された初めての真のエラーの割合です。1

ラボの効率性

RI Witnessはどのようにしてラボをより効率化するのでしょうか?

人によるダブルチェックとは、重要な段階で患者サンプルをクリニックのスタッフがダブルチェックすることを意味します。これは2004から英国では必須条件となっています。以来広範囲にわたり、RI Witness RFIDシステム、バーコードシステム、そして人による操作との比較が行われてきました。結論として、RI Witnessは迅速で、より効率的で、人が二人で実施している時と比べるとサンプルがインキュベーターの外に出る時間を全般的に短くするということが結論づけられました。4

スタッフと患者の考察

この電気監視システムの導入は患者や培養士にどのような影響をあたえるのか評価することがとても重要です。
彼らは限られた時間内でこのシステムを使用することを利点があると評価しているエビデンスがあります。

患者の安心感

患者はこの電気システムを使用することをどのように感じているのでしょうか?

患者と培養士チームがRI Witnessを利用することで安心感を抱き、ミスマッチが発生するかもしれないというストレスから患者を救う信頼できる方策と結論づけている研究があります。97.1%の患者がこのシステムを使用すれば安心するとしています。8.

スタッフの主要な懸念点

電気的監視システムの導入は、混乱を招くのでしょうか?

RI Witnessの導入とスタッフのトレーニングは、一般的な環境であれば1週間はかかりません。設置後のテストとバリデーションは一か月ほどかかります。
イタリアのクリニックの研究では、バリデーション直後の パフォーマンスに使用者の96%が満足しているということです。

バックアッププロトコールマネージメント

設置の一部で、bespoke flow chart (監視ポイントのダイヤグラム)は
CooperSurgical の技術者がいっしょに設定します。
それはクリニックに合わせて設定し、既存のオペレーションシステムと統合します、
操作する人がラボのどこにいても、全ての操作者によって実行された重要なプロセスは、プロトコールに沿って記録されます。本機器のポイントダイヤグラムは、各段階で試験されています。
使いやすいインターフェイスのソフトウエアは、クリニック独自のプロトコールや変更の要求に対応してダイアグラムを変更可能です。ユーザー自身で対応できるため、外部のアシストを待つことで遅れてしまうこともありません。

ラボ全体の統合

ラボでの全ての作業が自動的に認知され、記録され、保護されます。

設置する前に、リーダー及びサーバーの状況を考慮してラボでの設置場所の提案を含め、必要条件を把握し、導入までの計画をいっしょに立てます。

インテグレーション(統合)

ヒートプレートを主要サプライヤーのワークステーションに設置することができます。リーダーの埋込は、K-SystemsとORIGIOのクリーンベンチで対応可能です。
ワークエリアはWi-Fi や LANケーブルに接続可能です。つまり全てを連結して機能させ、データ更新をリアルタイムに実施するセントラルサーバーに接続できるということです。
RI Witnessのソフトウエアは患者マネジメントデータベースに準じて動作します。
また、RI Witness.で円滑な統合を確実にするためにクリニックと個別でデータベースの管理者と密に連携します。

ワークフローマネジメント

ラボで行われた作業を確認することができます。どれくらい時間を要したのか、どこで行われたのか、
だれが担当したのか、などです。こういった情報は、スタッフトレーニングが必要なのか、
プロセスの中にボトルネックがあるのか、機器のアップグレードが必要なのか、
それとも買い替えの時期なのかを教えてくれます。
全てのデータがラボの作業の改善に関係する情報源になります。
手順のデータは、その詳細やまとめを円グラフや棒グラフへ変換できます。

凍結のトラッキング

患者のサンプルが凍結保存に入った時に、トラッキングすることができます。
RI Witness はデータを凍結に適したバーコード IDラベルへ変換します。
耐性があり、研究所で証明されているBradyラベルが、ガラス化器具(ガラス管やガラスス化ストロー)
を特定するために使われています。
解凍や融解において、バーコード情報は、自動的に胚の解凍ディッシュにリンクしています。

ペーパーレスデーターの促進

ワークエリアでタッチスクリーンまたは、インストールされたマウスとキーボード操作で、
データを直接患者の記録に入力することができます。
直接インプットすることで、転記エラーを最小限に抑えます。複数のデータを操作することが避けられます。
データに直ぐにアクセスでき、分析できます。

ディリーオーバービュー

サイクルオーバービュー機能を使って、ラボで動いているサイクルやその日のおのおののサイクル、
最後の作業と現在の状況を見ることができます、例えば、進捗の中で、終わったのか、まだ始まらないのか。
関係者全員がラボでの日々の作業の概要やどのくらいその日の作業が進んだのかを確認することができます。

資材トレーサビリティ

どの製品がどの周期で使われているのか記録することができます。その記録は分類され、
患者のサイクルと材料のバッチを相互参照するために様々な方法でフィルターをかけることができます。
行政からの必要事項となっているラボで消費する消耗品の全ての記録を取ることが可能です。

イメージング機能

どのステージでも、ラボの中で顕微鏡を使って写真やビデオを撮ることができます。
個々の患者のサイクルに関する情報とイメージは、患者ファイルに保存され、
ネットワークでリンクしているPCからすぐにアクセスできます。

患者用ディスプレイ

患者IDを使って移植室で移植前の胚を見せることができます。
これは患者が直接関与していることになります。

Work Areas One work area required for each critical working location. Microsoft Windows based PC or Tablet needed for each work area. Readers available heated or unheated. RFID reader frequency: 13.56MHz
Barcode Compatibility (Traceability) Compatible with GS1 barcodes (GS1-128)
Barcode Scanner (Traceability) Compatible with USB (Keyboard wedge) fixed and hand held scanners
Camera Compatibility (Imaging) Research Instruments’ DC1 & DC2, Analogue cameras
RI Witness™ Manager (Client Software) PC System Requirements Operating Systems: Windows 10, Windows 8.1, Windows 7, Windows XP
Server / Network Requirements Microsoft SQL Server required (not supplied). Network Point required for each work area
1 Thornhill A, Orriols Brunetti X, Bird S, (2013). Measuring human error in the IVF laboratory using an electronic witnessing system. 17th World Congress on Controversies in Obstetrics,   Gynaecology and Infertility, Lisbon. 1 Thornhill A, Orriols Brunetti X, Bird S, (2013). Measuring human error in the IVF laboratory using an electronic witnessing system. 17th World Congress on Controversies in Obstetrics,   Gynaecology and Infertility, Lisbon.

2 Townsend N, Ah-Moye M, Bunyan K, Engley S, Evans D, Glover L, McClure A, Ogutu D, Richardson L, (2016).  Can electronic witnessing with RFID tags safeguard patients and mitigate risk  in an IVF laboratory?

3 Sanges F, Maggiulli R, Albricci L, Romano S, Scarica C, Schimberni M, Giallonardo A, Vattraino G, Ubaldi F, Rienzi L, (2013).  Implementing an electronic witnessing system into a busy IVF  clinic- one clinic’s experience.

4 Patel B, Schnauffer K, Gregoire R, Kingsland C R, Troup S, (2011).   An investigation into the efficiency of RFID electronic witnessing compared to manual witnessing.

5 Department of Health (2004). Independent review of the circumstances surrounding four adverse events  that occurred in the Reproductive Medicine Units at The Leeds Teaching Hospitals NHS Trust. [online] London.  Available at: http://www.who.int/patientsafety/information_centre/reports/Independent_review_Leeds.pdf [Accessed 12 May 2017].

6 Research Instruments Ltd. (2005). Test Report on Mouse testing of RFID Tagging System “IVF Witness”. Certificate of Analysis (Ectors, FJ, August 2005, GIGA Université de Liège,Belgium)  Certificate of Calibration (Wragge-Morley, B. ETC, UK, May 2005) Certificate of Analysis (Pearce, J, May 2007, Embryotech, Wilmington USA)

7 Obradors, A. (2016). How can we mitigate the risk of error in the IVF Lab?

8 Forte, M., Faustini, F., Maggiulli, R., Scarica, C., Romano, S., Ottolini, C., Farcomeni,  A., Palagiano, A., Capalbo, A., Ubaldi, F. and Rienzi, L. (2016). Electronic witness system in IVF – patients perspective. Journal of Assisted Reproduction and Genetics, 33(9), pp.1215-1222.